眼瞼黄色腫(Xanthoma) 治療経過


両側上眼瞼の黄色腫を主訴に受診されました。まずは右側より切除を行いました。


次に左側の切除を行いました。右上眼瞼の創縁の赤みが術後7日、1ヵ月、2ヵ月と目立ちにくくなっているのが分かります。
眼の周りの手術は、縫合による皮膚の余りによる盛り上がり(dog ear)やシワが目立ちやすい部位のため、丁寧なトリミングが必要になります。
- 副作用(リスク)
- 再発・dog ear・重瞼線の不整・色素沈着・赤み
- 費用
- 初回手術4,980円
(皮膚腫瘍摘出術(露出部2cm未満))
2回目手術4,980円
(皮膚腫瘍摘出術(露出部2cm未満))
(別途で病理検査代3,030円)
(保険適応 自己負担3割の場合) - 治療期間
- 術後約1週間で抜糸


小さいものでは炭酸ガスレーザーでの治療も可能です。
- 治療内容
- 炭酸ガスレーザーで黄色腫を焼灼
- 副作用(リスク)
- 再発・色素沈着・肥厚性瘢痕
- 費用
- 施術代7,000円
(size3mm以内) - 治療期間
- 施術後1〜2週間創傷被覆剤を貼付
【炭酸ガスレーザー治療で残存した症例】


上の写真は炭酸ガスレーザーにて右上下眼瞼内側の眼瞼黄色腫を治療されていた患者さんの約半年後の状態です。
深部に残存して一層モヤがかかったようになっているのが分かります。
黄色腫の原因となる脂質を含んだ泡沫細胞は真皮深層部まで存在していることが多く、その深さまで炭酸ガスレーザーで完全に除去すると、範囲が大きいものだと瘢痕がひきつれたり拘縮を起こす可能性があります。不完全に除去して残存すると上の写真のような状態になります。
【大きめな眼瞼黄色腫の症例】


両側上下眼瞼内側に眼瞼黄色腫を認めます。左上眼瞼はそこまで目立たないためそれ以外を除去したいとのことで受診されました。
まずは左下眼瞼から切除していきます。


本症例のように下眼瞼で幅が広い黄色腫の症例では、切除・縫合することにより下眼瞼に緊張がかかり過ぎることによる外反(あっかんべー状態)が最大のリスクとなります。腫瘍を全て切り離してしまうと後戻りができないため、まずは片側(睫毛側)のみ切開し、眼輪筋上で反対側(尾側)まで剥離します。そこで一か所切り込みをいれて、仮縫合して外反しないことを確認した後に反対側(尾側)も切り離します。
(そのため写真で切除した検体が二つに分割されています)


左の写真では左下眼瞼術後3ヵ月の状態です。開瞼時でも明らかな外反は認めていません。
次に同様に右下眼瞼の黄色腫の切除を行いました。


左の写真は右下眼瞼術後1ヵ月です。1ヵ月ではまだ赤みが少し目立ちます。最後に右上眼瞼の黄色腫切除を行いました。
- 副作用(リスク)
- 外反・再発・dog ear
- 費用
- 初回手術11,010円
(皮膚腫瘍摘出術(露出部2~4cm))
2回目手術11,010円
(皮膚腫瘍摘出術(露出部2~4cm))
3回目手術4,980円
(皮膚腫瘍摘出術(露出部2cm未満))
(別途病理検査代必要 負担3割の場合) - 治療期間
- 術後約1週間で抜糸